浮体式防波堤専門部会


大水深・軟弱地盤の海域に対して、経済性・施工性で有効であり、海水交流を阻害しない環境にやさしい構造物として浮体式防波堤の応用開発を研究テーマとしています

開発研究

(1)漁港の特性に合わせた浮防波堤の開発研究
浅海域における浮防波堤の係留方式、上面を作業場として使用できるタイプ、風対策を実施したタイプ等の多機能化について研究を進めます。
(2)長周期波向けの新型浮防波堤の開発研究
現在開発済みの浮防波堤では、消波対象波の周期が8sec程度以下の実績があります。今後、より長周期の波に対する浮防波堤の開発を進めます。


浮防波堤の特徴

・浮体である浮防波堤を係留索及びアンカーで係留する方式です。
・海水交流を妨げないので、環境に与える影響はほとんどありません。
・大水深・軟弱地盤の海域について経済性・施工性で有利です。
・浮体は陸上にて製作、現地では係留系の設置と浮体との接続のみなので、現地工事期間が短く、工事中の海水汚濁等はほとんど発生しません。
・移動や撤去が容易です。
・原則としてメンテナンスフリーです


浮体式防波堤および浮体式消波堤の設計・施工マニュアル(案)(令和2年12月)

漁港漁村の防災・減災対策の推進、養殖適地の拡大などの観点から、浮防波堤および浮消波堤のニーズが高まっています。
このため、1997年のマニュアルを改訂しました。主な改訂事項は次のとおりです。

  • 計画、設計、施工まで網羅した内容に充実。
  • 波力の評価式を2015年の漁港・漁場の施設の設計参考図書の記載内容に修正。
  • 浮防波堤(浮消波堤)の諸元決定のための消波特性曲線の掲載。
  • これまでの施工実績整理。(1977年~2019年)
  • 耐久性向上のための留意事項の記載。(既設の事例写真をもとに解説)
  • 被覆防食・電気防食工法に関する最新工法の掲載。
  • 維持管理点検に関する記述の充実。

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