自然との共生研究部会


自然の保全・再生を含めた防護施設のあり方

当研究部会は、消波ブロックメーカー10社が『自然との共生』を目指して研究活動を行っています。
当研究部会では、今まで漁港・漁場・海岸(広い意味では国土)を護る、防波堤・護岸等の防護施設や 漁獲物を陸揚げする岸壁等を中心に研究を行ってきました。
しかし、地球規模で自然の保全・再生などを含めた「自然と共生していく姿勢」の必要性が声高に叫ばれている昨今、これらのニーズにどのように応えていくか研究をしていこうとしている部会です。
所属する専門部会は「異形ブロック専門部会」「「リサイクル専門部会」です。


本部会の変遷
平成2年度
テーマ「消波ブロック内蔵式混成堤」(水理機能および構造比較)

漁港施設の大水深化にともない、重複波領域の外郭施設としての利用を前提に構造検討を行った。 結果より、経済的には多少割高になるが、反射波を軽減でき、魚礁効果や海水交換機能を有することとなり、 水産資源の増加や港内の水質向上を図ることができる。



平成9~10年度
テーマ「消波ブロックの水産効果に関する研究調査」

国土の防護のため、海岸線のいたる所に消波ブロックが消波工として設置されてきた。 近年、自然海浜においてはその景観に配慮した工法が採用され始めている。 そこで、消波ブロックの有効性を調査すべく、良好な耐波性能に加え、消波ブロック堤内部環境 (流速、流向の小空間内での急激な変化・砕波による溶存酸素量の増加など)がどのように生物の生育に関与しているかに着目し、 現地調査を中心に研究を行った。 事例の一つとしては、緩傾護岸では直立護岸と比較して、海藻の種類、出現量も多く観察されている。




平成12~13年度
テーマ「生物的視点よりみた人工リーフ・離岸堤」


平成14~15年度
テーマ「潜堤・人工リーフによる海岸資産価値の増大を目指して」

近年、海岸景観を損なうとのことで、消波ブロックを海水面以下に設置する工法が盛んに実施されている。 また、我々が過去親しんできた自然豊かな砂浜、磯場などへの回帰が叫ばれ、白砂青松の浜・里浜つくりが各地で行われている。 そこで、表題にあるように、人工リーフ・潜堤・離岸堤を設置することでどのような生物効果があり、 背後の海岸地域にどのような波及効果があるか、またどのような整備が必要とされているか報告されている。

(漁港漁場漁村ポケットブックより)

平成16年度~
テーマ「異形ブロックを利用した水産協調型施設づくり」

「水産基本法」に基づく水産基盤整備事業においても、「防護・環境・利用」を主眼として、美しく安全で、いきいきした漁港・漁場(海岸までを含む)を目指すものとなった。 例えば、生物は単一の場に生息しているのではなく、砂浜・干潟・藻場などの複数の場を生息場所としているため、 これら複数の場を兼ね備えた海岸づくりが望ましいとしている。海域・海岸における「自然環境の維持・回復」と 「私たちの社会生活の防護・利用」の両立を図ることがこれからの課題となる。 このことを念頭に、異形ブロックを水産(自然)と協調した施設にどのように利用できるか、研究を進めていくつもりである。